小野川温泉は、その名から思い浮かぶように、平安の美女・小野小町ゆかりの温泉地。父を訪ねて京都から旅立った小町が病に倒れ、この地の温泉で病を癒したと伝えられます。
小野川温泉には、ファミリーにオススメのポイントがたくさん。温泉街の中心には十数軒の宿や共同浴場、みやげ店などが点在し、はしご湯をしながらのんびり散策を楽しめます。ラジウムたまごづくり体験や、玉こんにゃくや米沢らーめんの食べ歩きなど、グルメも充実。
温泉街には、クラシックな外観の「尼湯」と、2015年にリニューアルした「滝湯」、清らかな川沿いにある「小町の湯」の3軒の共同浴場があります。なかでも、初夏の夜にはほたるが飛び交う豊かな自然のなかに建つ「小町の湯」がファミリーに人気。ワイルドな石造りの広々とした露天風呂を備え、頭上には大きく広がる空をのぞみ、開放感抜群です。
温泉街の中心から橋をわたり徒歩5分ほどの場所にある水田には、小野川温泉名物の「田んぼアート」が登場。水田のキャンバスに、緑・紫・黄・赤など色彩の異なる稲を巧みに使い分けた巨大な地上絵が描かれ、2017年は稲刈り前の9月末までお目にかかれます。
特に7月~8月は色彩のコントラストが鮮やかになり、見応え満点。これまで一貫して 米沢にゆかりのある歴史上の人物などが描かれていて、2017年のテーマは生誕450年となる戦国武将・伊達政宗。米沢で青年期を過ごした伊達政宗の勇ましい姿を「田んぼアート」で観賞しましょう。
米沢の中心街から車で約1時間10分の山峡に湧く姥湯温泉は、室町時代の開湯と伝えられる歴史ある温泉です。野生のサルが時おり顔をのぞかせる、山道を進んだ標高1,250メートルの山あいに、一軒宿の「桝形屋」がたたずんでいます。
「桝形屋」の名物は、荒々しい渓谷にむき出しの岩石を組んだ眺望抜群の混浴露天風呂。山頂付近の岩肌をぬって流れ出る湯が、源泉掛け流しでなみなみと湯船に注がれます。乳白色のにごり湯は肌ざわりなめらか。女性専用の露天風呂のほか、檜造りの内風呂もありますよ。
事前の予約で部屋休憩ができる日帰りプランもあり、温泉をのんびり楽しみたいファミリーにはぴったり。渓谷のダイナミックな絶景と体の芯から癒してくれる温泉を堪能しながら、ゆったりと過ごしましょう。
五色の湯煙が立ち上り発見されたとの伝説を持つ五色温泉。「愛」の前立ての兜で戦国時代を駆け抜けた上杉家の重臣・直江兼続が整備したというエピソードもあり、歴史ロマンあふれる温泉です。
標高900メートル、自然に囲まれた一軒宿「宗川旅館」の名物は、本館から少し離れた場所にある展望露天風呂。吾妻連峰の美しい山並みを一望し、春の新緑や秋の紅葉を眺めながらの入浴を楽しめます。ぬるめのお湯なので、小さなお子さんの温泉デビューにもオススメ。時間をかけてのんびり温泉に浸かり、じんわりと体をあたためることができますよ。また、古くから子宝の湯としても親しまれ、旅館の裏にある小さな神社では年に2回、子宝の祈祷が行なわれています。
米沢でグルメやショッピングを楽しんだあとは、個性的な温泉がそろう「米沢八湯」へ。ファミリーみんなで温泉に浸かり癒される、とっておきの週末はいかがですか?
米沢八湯の多くは一軒宿ですが、小野川温泉は十数軒の宿やみやげ店などが建ち並び、温泉街さんぽが楽しめます。
豊かな自然に囲まれた米沢八湯は、四季折々の自然風景が見事。春の新緑や秋の紅葉シーズンはドライブを楽しむ人々でにぎわいます。小野川温泉では初夏の「ほたるまつり」や冬の「かまくら村」などイベントが多彩。
米沢の冬は雪が多いため、とくに山深い姥湯温泉や滑川温泉は冬季閉鎖となります。おでかけ前に確認を。
所在地 山形県米沢市小野川町
電話番号 0238-32-2740(小野川温泉旅館組合)
営業時間 6:00~18:00
定休日 火曜、12~4月
駐車場 あり(20台)