JR糸魚川駅のアルプス口。階段を下りると、赤いレンガ造りの3連アーチがお出迎え。駅構内にあったレンガ倉庫の一部が移築されてできました。レンガ倉庫は大正元年につくられたもので、レトロな糸魚川の街を象徴しています。3連アーチをくぐった先にジオパルがあります。
糸魚川市は2009年に日本で初めて「世界ジオパーク」に認定されました。ジオパークとは、貴重な“地質の宝物”やその地域の自然と文化を守り、多くの方に知って訪れてもらうことを目的とした「大地の公園」。糸魚川市には地球の宝物がたくさん詰まっています。
ジオパークエリアは、ジオパークと観光のインフォメーションセンターです。糸魚川市の空撮写真が床一面に広がり、まるで鳥になったような気分で見どころを回り、楽しむことができます。70インチモニターでは美しい景色が映し出されます。
約3億年前のサンゴ礁が移動してできた石灰岩の山、「明星山」が糸魚川市にあります。その下を流れているのが、ヒスイの山地として親しまれている小滝川で、この明星山のジオラマが子どもたちに大人気!「明星山スライダー」やボルダリングがあり、スライダーは身長120センチ以内、ボルダリングは中学生まで利用できます。
ジオパルでのもうひとつのお楽しみが鉄道エリア。駅の待合室になっているのですが、なんと本物の車両が使われているのです。しかも、その車両は8年前までJR大糸線で活躍していた「キハ52-156」。
ボックス席がなんともレトロな雰囲気で、当時を知る方にとっては懐かしいだけでなく、子どもたちにも実寸の車両に乗車できると人気です。4月~11月の間で全20回、キハ52はアーチから屋外へ引き出さますが、その時は鉄道ファンが特に多く訪れます。モニターには現在の新幹線や在来線、バスの発着時刻が表示されていて、ここで利用する交通機関のチェックができます。
キハ52のなかを抜けるとそこには巨大なジオラマが!ジオラマ鉄道模型ステーションにはNゲージとHOゲージ、どちらも1周25メートルの大きなジオラマが2つあり、鉄道ファンならずともワクワクします。
Nゲージは糸魚川駅を出発し、市内の様子や明星山や黒姫山など細部にわたり忠実に再現。その先には東京の名所が待ち受けています。HOゲージは今では見ることができなくなった、姫川渓谷を走る大糸線から見た景色が楽しめます。
常時13本~15本の車両の先頭にはカメラが付いていて、なんと実際に運転席にいるように、運転が楽しめるのです(30分500円)。さらに自分の鉄道模型を持参して、ジオラマのレールで走らせることもできますよ(30分200円)。
子どもたちの目を釘付けにするのは、こちらのプラレール。常設展示では日本一の大きさだそうです。残念ながら触ることはできませんが、展示付近には無料で遊べるコーナーもあります。ショーケースには貴重なプラレール車両も展示されているので、そちらも見逃せません。
ジオラマやプラレールがあるフロアには、ドイツ製「メルクリン」の鉄道模型や国鉄時代使われていた駅名のプレートや機関士が実際に使っていた帽子や手帳なども展示され、見ごたえ充分です。スタッフには元機関士だったという方もいて、当時の話が直接聞けるのも醍醐味です。
地球科学、そして鉄道、なんともロマンチックな世界へ誘われるジオパル。県内外、海外から多くの人々が行き交う駅にふさわしい施設です。休憩スペースでは気軽にお弁当を広げるのもOK。旅の始め、中間地点、そして仕上げに、大人も子どもも楽しめる場所です。
地質や文化・歴史を感じることのできる場所=ジオサイトは糸魚川市内に24ヶ所もあります。ヒスイやフォッサマグナに関するジオサイトの疑似体験や情報収集が可能です。
糸魚川市はヒスイの街。駅前や商店街のなかなど街のいたるところにヒスイの原石があります。ジオパル内にも!ぜひ探してみてください。
ジオパル内の「ジオパーク観光インフォメーションセンター」にはスタッフが常駐する観光案内所もあり、糸魚川市内の見どころ以外にも食や宿泊などいろいろなアドバイスが受けられます。
所在地 新潟県糸魚川市大町1-7-47(北陸新幹線糸魚川駅アルプス口1階)
電話番号 025-555-7344(糸魚川市観光協会 観光案内所)
営業時間 ジオパーク観光インフォメーションセンター・キハ52待合室 8:30~19:00(7~9月は19:30まで)、ジオラマ鉄道模型ステーション 平日10:00~18:00/土日祝9:00~18:30(7~9月は19:00まで)
休館日 1月1日
駐車場 あり(有料118台)