「岩鋳鉄器館」へは、JR盛岡駅から車で15分、東北自動車道盛岡南ICからは車で8分ほど。1902年に創業した南部鉄器の老舗メーカー・岩鋳が運営する、工房とショップを併設した体感型ミュージアムです。
南部鉄器とは、盛岡に江戸時代から伝わる伝統工芸品。鋳型に高温の鉄を流し固め、表面に漆などを焼き付けて、釜や鉄瓶などをつくります。かつての南部藩(現在の盛岡)藩主が、京都から茶釜職人を招き、湯釜をつくらせたことが歴史のはじまり。北上川の砂や粘土質の土などの原材料に恵まれていたため、地域の工芸品として発展してきました。
「岩鋳鉄器館」では、製造に使う道具や貴重な作品の展示、工房の見学などを通じて、南部鉄器の魅力を体感できます。最近は海外からの見学客も増えている注目スポットです。
入口ではさっそく、直径2メートル、重さ1,200キログラムもあり、およそ2,000食分の食事をつくることができる南部ジャンボ鍋がお出迎え。実際に北上川での芋煮会に使われたこともあるというから驚きです。
館内へ入ると、広いエントランスホールの右手にあるのが、南部鉄器でできた大きな鉄琴。木槌で叩くと、ドレミファソラシド、とキレイな音が鳴ります。自由に叩けるので、お子さんに人気のスポットです。
ほかにも、約2,000人分のお湯が湧かせるというジャンボ南部鉄瓶や、盛岡エリアの代表的な祭り「チャグチャグ馬コ」「盛岡秋まつり」「盛岡さんさ踊り」のジオラマなどがあり、フォトスポットとして人気。南部鉄器だけでなく、盛岡の文化にもふれることができますよ。
展示ギャラリーを抜けた先には、鉄のにおいに包まれた工房が。伝統工芸士の資格を持つ2名を含む5名の職人が在籍し、日々製造を行なっています。
砂や粘土で鋳型をつくるところから、仕上げに漆やお歯黒を塗るところまで、すべてが手作業。ひとつの鉄瓶をつくるのに、型づくりに約2週間、鉄を流し固めて研磨・着色するのに約1週間、合計3週間もかかるそう。集中して作業する様子を間近に見ると、思わず息をのんでしまいます。
タイミングがよければ、1,500度もある真っ赤な鉄を型に流し込む工程を見られることも。迫力ある光景に、お子さんの目もくぎ付け!
見学の後には、多彩な南部鉄器アイテムを扱うショップに立ち寄って。伝統的な作品から、現代の暮らしにすっとなじむアレンジアイテムまで、豊富な品ぞろえが魅力です。
ひときわ目を引くのは、カラフルな海外向けの鉄瓶。現在、約100色もの製品を20ヶ国以上に輸出しており、フランスなどヨーロッパでも支持されているのだそう。
南部鉄器は厚みがあり、熱が均一に伝わるのが特徴のひとつ。そのため、お米をムラなく炊けるごはん鍋、炒めものがおいしく仕上がるフライパンなど、ママにオススメのキッチングッズがたくさん!フライパンは3,000円前後からと、手にしやすい価格も魅力です。
注目のアイテムは、モダンなコーヒーポットセット。ガスコンロにもIH調理器にも対応したポットとドリッパーのセットは、品切れになることもある人気商品です。コーヒー好きな人へのギフトにもぴったりですね。
ほかにペーパーウェイトや風鈴など、1,000円台で買える雑貨もラインナップ。ぜひ、お気に入りのアイテムを探してみてください。
盛岡が誇る伝統工芸を身近に感じられる「岩鋳鉄器館」。その魅力にふれ、南部鉄器を日々の暮らしに取り入れてみてはいかが?
館内は広く段差が少ないため、ベビーカーの運転もしやすいです。小さいお子さん連れでも安心。
ギャラリーや工房見学を通じて南部鉄器について学べるので、お子さんの社会科見学にぴったり。見学無料なのもうれしいポイントです。
ショップにはフライパンや鍋など、毎日の料理が楽しく、おいしくなるキッチングッズが豊富。ギフトにもオススメです。
所在地 岩手県盛岡市南仙北2-23-9
電話番号 019-635-2505
入場料 無料
営業時間 8:30~17:30
定休日 火曜、12月31日、1月1日
駐車場 あり(40台、大型車、バス用あり)