盛岡市中心部の路地裏にたたずむインテリアショップ「Holz Furniture and interior(ホルツファニチャーアンドインテリア)」は、JR盛岡駅から歩いて15分ほど。一見民家と見まがうシンプルな外観ですが、それもそのはず、築80年の古民家をリノベーションした建物なんです。壁面のガラスに書かれた「Holz」の文字を目印に訪ねましょう。
落ち着いた雰囲気の店内には、食器などの生活用品からイスやテーブルなどの家具まで、素材の質感を活かしたアイテムがずらりと並びます。2階も店舗スペースとなっていて、ひねりの利いたデザインの照明器具がたくさん飾られていて、思わず自分の部屋を模様替えしたくなりそう。
気軽に購入できる生活用品が多くそろうのが、Holzのうれしいポイント。なかでも人気を集めているのは、岩手に伝わる伝統工芸の技を活かしたオリジナル商品です。地元の若手職人と共同で制作したアイテムも多く、伝統を取り入れつつもスタイリッシュに仕上げられています。
「kasane kop」は、岩手県の木地屋「horimoku」とともに制作した木製のコップ。シャープなデザインも、「昔ながらの食堂などで水を入れるコップをイメージした」と聞くと、一気に親近感が湧きます。まっすぐで細く、深さのあるこの形を木でつくるのには、とても高い技術が求められるのだそう。
木目そのままのシンプルなコップをベースに、岩手県紫波町の漆職人が上半分に漆を施したものもラインナップしています。とても軽く丈夫で、外側の段差がひっかかりになり持ちやすいため、お子さんにもオススメ。スタッキングもできるので、家族で色違いをそろえるのもいいですね。
「忍び駒」は、岩手県花巻市に古くから伝わる、稲わらを材料にした美しい馬。願いを込めて裸の馬を人目を忍んで寺社に供え、成就すると華やかに飾りつけてお礼参りをしたという、縁起のよい民芸品です。
胴に赤、黒、黄色の布をまとわせ、首に鈴を付けるのが一般的な飾り方ですが、元来は各自で好きなように飾ってよいもの。Holzの手にかかると、玄関やリビングなど日常の空間にすっとなじむ、スタイリッシュなデザインに変身します。自然素材でつくられているので、小さいお子さんの人形遊びにもぴったりですよ。
子育て世代のファミリーに評判なのが、オリジナルのお子さん用イス「ennew」。背もたれから脚までひと続きになったN型ラインは、おしゃれなだけでなく、高い強度も備えた優れもの。2歳前後から小学生程度が対象ですが、よほど大柄な人でなければ、大人が少し乗っても問題ないほどです。
お子さんが成長してもインテリアとして使いたくなる、大人っぽいデザインも魅力。ヒノキ・ホワイトアッシュ・ブラックチェリー・ウォールナットの4種があるので、部屋の雰囲気にしっくりくる色味のものを選べますよ。
デザイン性と実用性を兼ね備えた、使いごこちのよいインテリア用品がそろう「Holz Furniture and interior」。盛岡市を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
細長い木の箱に無塗装の積み木が入った「Baby Tall」。なんと、お子さんが生まれた時の身長と同じサイズでケースを制作してくれます。出産祝いや1歳の記念などにぴったり。
日本有数の漆産地である、岩手県二戸市浄法寺産の漆を施したペーパーウェイト「URUWASHI」。家形のフォルムも愛らしい一品です。
岩手県西和賀町の若手ウッドターナー・藤原隼さんがつくる木の食器。生木を木工旋盤で削り出してつくられた作品なので、風合いの変化が楽しめるのが魅力です。