銀生産高日本一を誇るなど、かつては日本屈指の鉱山だった小坂鉱山。「小坂鉄道」は、鉱山で産出された鉱石の輸送などに使われ、一時期は旅客営業も行っていました。その役目を終えて営業を廃止したのが2009年。その後、鉄道としては使われなくなった小坂駅の駅舎や線路、設備などを利用し、レール遊びの場所として2014年にオープンしたのが「小坂鉄道レールパーク」です。
広い敷地内には、小坂鉄道などで活躍していた車輌の数々が展示され、自由に見学できるようになっています。鉱物の輸送に使われた三重連のディーゼル機関車、除雪作業などを担ったモーターカー、鉱山全盛期の面影を残す貴賓客車など、貴重な車輌を間近で見られるのがうれしいポイント。当時にタイムスリップしたような懐かしい景色が広がります。
園内では小坂駅構内の線路を利用した体験メニューが大人気。自転車のようにペダルをこぎ同乗者と力を合わせて線路を進む「レールバイク」は、小さな子どもも気軽に体験できるレール遊びです。さわやかな風を受けながら線路の上を走るひとときは実に爽快!みんなで力を合わせてゴールを目指しましょう。
また、現役時代に除雪作業用として使われたモーターカーが牽引するのは、赤いペイントが印象的なかわいらしい観光トロッコ。小坂駅構内をゆっくりと走るので、子どもから高齢者まで幅広く乗車でき、窓がないため開放感も抜群です。
「小坂鉄道レールパーク」の名物のひとつが「ブルートレインあけぼの」です。こちらは、1970年から44年もの間、実際に上野~秋田・青森方面を走っていた寝台列車「あけぼの」を利用した宿泊施設。
閉園時間までレールパークをたっぷり楽しんだ後、ホームに入って来た寝台列車に乗り込んで一泊二日の旅気分を満喫できます。食事は付いていませんが、朝食弁当の予約も可能(宿泊2日前まで)。構内にある休憩室やシャワー室も利用することができますよ。
※2018年の営業は4月28日(土)~11月3日(土・祝)の金・土曜のみ
車輌の個室は、定員2名のA寝台個室(写真上)と定員1名のB寝台個室(写真下)の2タイプ。夜はおやすみ放送、朝はおはよう放送が流れ、まるで本当に列車の旅をしているような気分に(放送は不定期実施)。窓から見えるノスタルジックな駅舎や線路の雰囲気も旅気分を盛り上げてくれます。
さらに、宿泊者だけのお楽しみとして、動く「ブルートレインあけぼの」に乗車することが可能。宿泊日当日の16:30頃と翌朝9:00頃、ホーム~車両展示場間の移動をB寝台開放席で体験できるので、宿泊の際はこちらもチェックを。
「小坂鉄道レールパーク」には、単1形の乾電池99本を動力とした「エボルタ電車」が常設展示され、乗車体験などイベントに登場することも。2018年度のイベントは未確定ですが、ホームページなどでぜひ情報を入手してくださいね。
また、こちらの施設では、ディーゼル機関車の運転体験「運転士への道コース」も開催しています。18歳以上(高校生を除く)の年齢制限はありますが、座学を受けてから運転実技を行う本格的な体験メニューです(簡単な説明を受けて体験できる「お試しコース」もあり)。興味のある方は事前に日程を確認のうえ、事前予約を。
鉄道好き、乗り物好きはもちろん、いつもとひと味違う遊びを体験したい方や、旅気分を味わいたい方にオススメの「小坂鉄道レールパーク」。家族みんなで楽しめますよ。
小坂鉄道の車両がデザインされたクリアファイルやサブレ、駅名ストラップなど、小坂鉄道のオリジナルグッズを販売しています。
保守作業の際、砕石を散布するために使われていたホッパー車が、修理を終えて2018年4月15日(日)にお披露目されました。これから園内展示されるそうなのでお楽しみに。
三館共通入場券を購入すると、近代化産業遺産の「小坂鉱山事務所」、明治の芝居小屋「康楽館」、そして「小坂鉄道レールパーク」の入館料がお得になりますよ。
電話番号 0186-25-8890
営業時間 9:00~17:00(最終入場16:30)
定休日 開園期間中なし(火・水曜は乗り物の運行を休止)
駐車場 あり