宮城県蔵王町を訪れたら、必ず立ち寄りたい景勝地のひとつが「御釜(おかま)」。東北自動車道村田ICまたは白石ICから山岳観光道路・蔵王エコーラインに入り、有料道路の蔵王ハイラインを登った蔵王山頂にあります。
御釜はその名の通り釜状の形をした、周囲約1キロメートル、直径325メートルのカルデラ湖。季節や時間、天候によって変わる太陽光線の当たり方で、湖面の色がエメラルドグリーンやターコイズブルーなどに変化します。その不思議な現象から“五色沼”とも呼ばれ、多くの観光客が訪れる蔵王町のシンボルです。
御釜が美しく見える展望台までは、おみやげ店や食事処を備える「蔵王山頂レストハウス」から歩いて2分~3分で到着します。道中は、きれいに舗装されたバリアフリーの遊歩道なので、小さなお子さんでも安心。
体力に自信のあるファミリーはゴツゴツとした岩場を歩き、もうひとつの眺望ポイント「馬の背」まで足を延ばすと、違った角度の御釜の姿を眺められますよ。蔵王山頂は、夏でも気温が低く天候も変わりやすいので、雨具や防寒具の用意をお忘れなく。
心も体もリフレッシュしたいなら、「遠刈田(とおがった)温泉」に立ち寄ってみては?標高約330メートルの高原に広がる遠刈田温泉は、約400年の歴史をもち、古くから足腰によい湯治場として知られています。
温泉街はこぢんまりとした大きさながら、日帰り温泉のほかに2つの共同浴場と共同浴場に併設された無料の足湯があるので、気軽に湯めぐりが楽しめます。
蔵王町観光案内所から徒歩すぐのところにある「神の湯」は、源泉掛け流しの共同浴場。浴室内に使われている青森ヒバの木のやさしい香りが漂い、思わず大きく深呼吸してしまいます。
男湯・女湯にそれぞれ熱さの違う2種類の湯を備えているので、お子さんは「ぬるい湯」、パパとママは「あつい湯」と別れて湯あみをすることもできます。
神の湯から歩いて10分ほどの森のなかにある「みやぎ蔵王こけし館」は、全国の伝統こけしと木地玩具約5,500点を展示している観光施設です。
お子さんの木地玩具として生まれ、温泉地のおみやげとして発展したこけし。こけしの名産地・宮城には、伝統こけしの11系統のうち4系統があり、頭が大きく、頭部に赤い放射状の模様が描かれた「遠刈田系こけし」もそのひとつです。
1階の展示コーナーでは、こけしを系統別に展示。大小さまざまなこけしがずらりと並び、見ごたえ十分です。こけしのシルエットや表情、胴体の模様などから、系統の特徴をお子さんと一緒に見つけていくのも楽しいですよ。
2階に設けられた体験コーナーでは、ファミリーでこけしの絵付けにチャレンジしてみましょう。思い思いの感性で描き、世界にひとつだけのこけしが完成する体験は、旅のよい思い出になりそうです。
蔵王の大自然を満喫したいなら「蔵王ハートランド」がオススメ。蔵王山麓に広がる約100ヘクタールの広大な敷地をもち、100頭以上の牛や羊、ヤギなどがのんびりと草をはむ姿が眺められます。うさぎや羊、ヤギとは直接ふれあうことができるので、一緒に記念撮影できるのもうれしいポイント。
料理に興味のあるお子さんには、チーズやバター、アイスクリームがつくれる体験はいかがでしょうか?牧場のフレッシュなミルクを使うので、いつもよりおいしさが倍増しそう!
そのほか、パンやスイーツを販売するショップやチーズ料理が味わえるレストランなどもあるので、1日遊ぶことができますよ。
バラエティーに富んだ魅力がいっぱいの蔵王町で、ファミリーでとびきりの思い出をつくってくださいね。
次回は、蔵王産の食材が思う存分味わえるグルメスポットをご紹介します。
御釜へ向かう蔵王エコーラインや蔵王ハイラインは、蔵王の美しい風景を望めるドライブコース。四季折々で変わる景色に感動!
遠刈田は、滋味豊かな米や野菜、フルーツなどが豊富。遠刈田産の食材を使ったこだわり料理を楽しめる温泉宿が多くあります。
蔵王ハートランドから2キロメートルほど離れたところにある「蔵王酪農センター パンケーキ工房」で扱っている「チーズスティック」は、濃厚でなめらかな「蔵王チーズ」をふんだんに練り込んだスイーツ。食べ歩きグルメにぴったりです。
電話番号 0224-34-2385
営業時間 9:00~17:00(最終入館16:30)
定休日 無休(年末年始12月29日から翌年1月3日まで休館〔最終入館15:00〕)
駐車場 あり(無料60台)