東北自動車道盛岡ICから車で約10分。国道46号線を秋田方面へ進み、案内板に従って左折すると、まもなく「盛岡手づくり村」が見えてきます。
まず訪れたいのが、奈良時代から名馬の産地として知られた岩手の歴史を伝える「南部曲り家ゾーン」。この地方を治めた南部氏が馬産に力を注いだこともあり、南部藩では農耕馬も家族同様に大切に育てられたといいます。その歴史を物語るように、人と馬が一緒に住む南部曲り家が多く建てられるようになりました。
盛岡手づくり村に移築された南部曲り家は、150年以上前に建てられた雫石町の柳原家から寄贈されたもの。豪壮な茅葺き屋根、土間や厩(うまや)も当時のまま残されています。かつての農家の暮らしを知るうえで、とても興味深い建物ですね。
「手づくり工房ゾーン」には、岩手県内の伝統工芸の職人、10業種14の工房が集まっています。各工房でさまざまな制作体験ができますが、定番の手焼き体験を行なっているのが「盛岡せんべい店」。まず、せんべいの生地を丸くこね、それを型に入れて焼きます。そして、台で型を変えたら3分ほどで焼き上がり、その場でおいしい焼きたてを味わえます。
木地玩具を扱う「みちのく工房」では、盛岡で200年以上続く行事「チャグチャグ馬コ」の木地玩具の絵付け体験ができます。盛岡の初夏の風物詩として知られるチャグチャグ馬コは、美しく着飾った100頭ほどの馬がお子さんを乗せて、14キロメートルの道のりを行進する祭り。チャグチャグ馬コの人形を、自分好みにかわいく仕上げてみてくださいね。
「チャグチャグ馬コ」は、こちらの記事で詳しくご紹介中です!
盛岡 |「チャグチャグ馬コ」初夏の岩手の原風景。鈴音を響かせ進む馬行列
https://odecafe.tohoku-epco.co.jp/article/105
「盛岡冷麺」は、盛岡三大麺に数えられる人気のご当地麺。手づくり工房ゾーンには、盛岡を代表する冷麺店「ぴょんぴょん舎」のキムチやスープを製造している工場があるんです。ガラス越しに製造工程を見学できるほか、盛岡冷麺の手づくり体験もできますよ。
盛岡冷麺の手づくり体験は、生地づくりからスタートします。小麦粉にでんぷんと熱湯を入れて、自分の体重をかけながら7~8分力強く練ると生地が完成します。この生地を製麺機に入れると、ところてんのように生地が麺の形状となって押し出されます。
あとはそのまま熱湯でゆでて冷水で締めれば、麺のできあがり。自分好みにお皿に盛り付け、ぴょんぴょん舎特製のスープを注げば、まるでお店で食べるような盛岡冷麺の完成です。そのまま試食ができますよ。
「盛岡地域地場産業振興センター」の1階には、盛岡をはじめ岩手県内の工芸品やおみやげを販売するショップがあります。南部せんべいや盛岡三大麺、岩手の地酒や漬け物、小岩井農場の乳製品など、実に4,000種類ものアイテムがそろいます。手づくり体験をしたあと、おみやげ選びに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
館内の喫茶コーナー「手づくり村マルシェ」では、南部せんべいとジェラートを組みあわせた「なんじぇら?」というオリジナルアイスが好評です。
毎年、学校の夏休み期間にあわせて開催されるのが「夏休みハンドクラフト教室」。とんぼ玉やまゆ細工など普段、施設にはない工芸の制作体験ができますよ。
手づくり工房ゾーンにある南部鉄器の工房の近くには、ベーゴマで遊べるコーナーがあります。昔懐かしい遊びに、お子さんはもちろん大人も夢中になってしまいそうですね。
電話番号 019-689-2201
営業時間 8:40~17:00(制作体験は各工房へ要事前確認)
定休日 年末年始
駐車場 あり(無料165台)