宮城を代表する温泉地として知られる鳴子温泉郷。鳴子温泉や中山平温泉など5つの温泉地からなり、その1つの川渡(かわたび)温泉に、「準喫茶カガモク」はあります。「純喫茶」ではなく“準”と名付けたのは、こけし雑貨のショップを兼ねているからなのだそう。
準喫茶カガモクを営むのは、木工作家の加賀さん。もともとは生まれ育った大阪で活動していましたが、奥さんの出身地である川渡へ移住することに。「せっかくならこの町ならではの活動がしたい」と、伝統工芸品であるこけしをモチーフにした雑貨づくりをはじめました。
川渡には人が集まる場所が少ないと感じていた加賀さんは、地元の人たちが気軽に立ち寄れるカフェを開くことを決意。そうして2017年にオープンしたのが、準喫茶カガモクです。
準喫茶カガモクは、オープン直後から全国のこけしファンの間で話題になりました。その理由は、こけし尽くしの店内にあります。シュガーポットにドアノブ、トイレットペーパーホルダーなど、いろいろなところにこけしたちが隠れているんです。
店内にあるこけしの数は100体を超えるというから驚きです。こけしたちのあまりのかわいらしさに、見つけると写真を撮るお客さんが多いのだとか。お子さんは宝探し気分を楽しめそうですね。
準喫茶カガモクでは、カトラリーやアクセサリー、おもちゃなど、多彩なこけし雑貨を販売。人気のおもちゃをモチーフにつくった「こけし危機一髪」をはじめ、ユーモラスなアイテムもあります。
3体のこけしが乗車する「こけしバス」は、お子さんにぴったりのアイテム。こけしが乗り降りできるようにバスに穴が開いていたり、バス停がセットになっていたりと、細部にもこだわっています。お孫さんのプレゼントに購入するおじいさん・おばあさんも多いそうですよ。
毎日使えるカトラリーもオススメです。こけしが見つめるスプーンを使えば、食事の時間がより楽しくなりそう。ほかにも、箸やミルクピッチャー、爪楊枝入れなどのラインナップも。全部並べると食卓が賑やかになります。
準喫茶カガモクでは、事前予約制のワークショップを開催しています。4名から体験でき、日時や内容は予約時に相談してくださいね。
小さいお子さんが挑戦しやすいのは、30分ほどで完成する「豆こけしの絵つけ体験」。オーダーすると、できあがった豆こけしに紐を通してネックレスにしてもらえます。小学校高学年以上のお子さんは、ナイフで木を削る「豆こけし作り」(ドリンクとドーナツ付き)にチャレンジしてみては?
カフェメニューの名物は「こけしドーナツ」です。地元の豆腐店から仕入れるおからに、国産小麦、きび糖、発酵バターを加えてつくるドーナツは、サクサクと軽い口当たり。ランチには、鳴子温泉郷の観光地「地獄谷遊歩道」をイメージした「地獄谷カレー」がイチオシです。
準喫茶カガモクのこけし雑貨は、大人もお子さんもほしくなる、魅力あふれるものばかり。お気に入りのこけしを見つけに、ファミリーでおでかけしてみてはいかがでしょうか。
店内には輪投げや玉ころがしの仕掛けを用意。絵本もあり、料理を待つ間も楽しく過ごせます。
ショップコーナーでは、オーナーの奥さん手づくりの絵本を販売。こけしを主役に、故郷や町おこしなどを題材にした絵本は、お子さんだけではなく大人からも好評です。
店内にはテーブル席と小上がり席があります。イスに座るのが苦手な小さなお子さん連れのファミリーには小上がり席がオススメ。