津軽五所川原駅~津軽中里駅を結ぶ、津軽鉄道線の冬の風物詩「ストーブ列車」。1930年に五所川原から津軽中里までの全線が開業し、その12月に運行がはじまりました。
「ストーブ列車」とは、暖房用にダルマストーブを設置した列車で、毎年12月1日~3月31日の期間中、津軽五所川原~津軽中里間を1日2~3往復のみ日中に運行する限定列車のこと。
昭和レトロな列車は、ダルマストーブが描かれたヘッドマークを掲げ、車内ではぽかぽかとしたあたたかさに包まれながら雪景色を一望できます。
乗車の際は、運行時間のチェックはもちろん、目的地までの普通乗車券とストーブ列車券の購入をお忘れなく!
乗車後は、車窓からの景色を眺めたり、同乗したお客さんとのコミュニケーションを楽しんだりと、過ごし方はさまざま。
アテンダントさんも乗車していて、郷土の話題を津軽弁でおもしろく話してくれます。
また、飲食の持ち込みが可能で、ダルマストーブの熱を利用してスルメをあぶって食べるのがちょっとした名物。スルメの車内販売もあり、アテンダントさんがあぶってくれるので、おいしいタイミングで食べることができますよ。
ほかにも、石炭に見たてた真っ黒の「石炭クッキー」や、ストーブ列車の焼き印が施されたりんごあんの「ストーブどら焼き」、「ストーブ酒」と名付けられた日本酒なども販売されていて、あたたかな車内でくつろげそう。
美しい銀世界を背景に、楽しい会話とおいしい名物でなごやかなひとときを満喫してくださいね。
運行ルートには、雪国ならではの風景や、人気鉄道スポットが点在。車窓からは、窓枠と相まって絵画のように明媚な「岩木山」や、場所によって種類の異なる「防雪柵」など、この時季ならではの光景を見ることができます。
また、鉄道にゆかりのあるオススメエリアも。沿線にある「芦野公園駅」は、公園内を列車が横断するめずらしい光景に加え、春には桜のトンネルと列車のコラボレーションが美しく、毎年多くの観光客で賑わいます。
その旧駅舎を活用した喫茶店・赤い屋根の喫茶店「駅舎」は、当時のきっぷ売り場の窓口や昔の電話機などを残した、どこか懐かしさを感じるお店です。金木町出身の作家・太宰治の小説に登場した駅としても知られ、名産の馬肉を使用した「激馬かなぎカレー」、肉まんならぬ「馬まん」などが食べられますよ。
旅の締めくくりには、駅構内でのショッピングもオススメ。津軽五所川原駅、金木駅、津軽中里駅では、乗車券以外にもオリジナルグッズなどを取り扱っています。
旧式の使用済み乗車券セットや、廃版品となった時刻表、ストーブ列車の石炭などマニア心をくすぐる商品から、電車モチーフのピンバッチやキーホルダーなど、乗車記念に購入したくなる雑貨類までさまざま。
さらに、津軽鉄道のキャラクター「つてっちー」に関するグッズも人気で、日常使いできるバッグや文具類、手づくりのマスコットや「つてっちーなりきり帽子」など、ここでしか購入できない商品も幅広く展開!
自分用はもちろん、おみやげにぴったりなお菓子なども販売されているので、どれを購入するか迷ってしまいそう。
ちょっぴり昔にタイムスリップしたような、懐かしく趣あふれるストーブ列車の旅。ゆったりとした時間のなかで、冬にしか味わえない贅沢なひとときを過ごしてみませんか?
毎年7月1日~8月31日の期間中、全列車に設置される津軽金山焼の風鈴。列車に揺られながら、この土地ならではの風情と涼やかな音色を感じてみてくださいね。
五所川原市の夏祭りに合わせて運行する真夏のストーブ列車。ダルマストーブに火をつけ45度~50度まで熱した車内では、窓をあけて自然の風を感じながら津軽三味線の生演奏を聴き、アイスやビールで涼む…暑い夏をさらにアツくするイベントです。
毎年9月1日~10月中旬まで運行される鈴虫列車。駅員さんが飼育した鈴虫を虫かごに入れ、全列車の棚に設置します。秋の訪れを感じられるかわいらしい鳴き声に癒やされそうですね。
走行区間 青森県五所川原市大町「津軽五所川原駅」(五所川原駅に隣接)~青森県北津軽郡中泊町大字中里字亀山「津軽中里駅」の区間
電話番号 0173-34-2148(津軽鉄道株式会社本社)
運行期間 12月1日から翌年3月31日まで
駐車場 なし(周辺有料駐車場をご利用ください)