写真提供:松の湯交流館
1993年まで銭湯だった「松の湯」を、ランドマークとして保存・活用した「松の湯交流館」。街の情報を知ることができる観光案内所や、文化・芸術活動の場、休憩所などと、さまざまな利用方法ができる施設です。
屋根から突き出た松の木が印象的なこの建物は、もともと江戸時代から続く旅館でした。増改築を重ねていくうちに銭湯に生まれ変わったそうで、昔から人々が集まり言葉や情報が交わされる憩いの空間として、欠かせない存在だったようです。
“訪問者と市民がさまざまな形で交流してほしい”という願いのもと、2015年に交流館としてオープン。誰でも気軽に利用できる場所として、市内外問わず多くの人に親しまれています。
写真提供:松の湯交流館
こみせ通りに面した扉から入ると、最初に「黒石インフォメーション」が見えます。
銭湯時代の女湯をそのまま活用した室内には、パソコンや大型モニター、パンフレットなどが設置されていて、黒石市の歴史や観光・イベント情報などを知ることができます。
また、湯船や床・壁のタイル、番台や脱衣かごなどは当時の物が残されていて、まるで銭湯にいるかのよう。おもしろい写真が撮れるので、人気スポットでもあります。蛇口からはインターネットのLANケーブルが出ていたり、昔懐かしいお風呂道具が置いてあったりと、わくわくしてしまいそうですね。
「黒石こみせまつり」はこちらの記事で詳しくご紹介中です!
黒石 |「黒石こみせまつり」情緒あふれる“市民手作りのまちなか文化祭”
https://odecafe.tohoku-epco.co.jp/article/201
写真提供:松の湯交流館
館内には、「市民サロン」や「交流の間」といったコミュニティースペースが設けられています。普段は無料休憩所として開放されていて、お弁当を食べたり、勉強をしたりと使い方は人それぞれ。
写真提供:松の湯交流館
文化活動やイベントなどを行なう際は貸切もできます。過去には、茶道・華道教室、絵本の読み聞かせ会、クラフト作品の展示・販売イベントなど、多くの交流が行なわれてきました。もちろん、参加者を募らない会合などでも貸切可能です。
またワークショップなども随時開催されています。ガラス細工のように繊細なアメリカンフラワーという花かざりの製作や、画材のパステルを粉状にして指で描くパステルアートなどは毎月行なわれているので、親子で参加するのも楽しそうですね。
写真提供:松の湯交流館
松の湯交流館に繋がるウッドデッキを進んだ先には、はなれに「集いの蔵」と呼ばれるスポットがあります。
集いの蔵は「十文字カフェ」として営業していて、マレーシア出身のオーナーがプロデュースをしている本格的なココナッツチキンカレーや曜日限定ランチ、スイーツなどを食べることができますよ。
写真提供:松の湯交流館
テイクアウトも可能なほか、アジアン雑貨や高原野菜なども販売しているので、気軽に立ち寄ってお食事やショッピングを楽しんでくださいね。
地元市民と訪問者の交流の場、自分の時間を有意義に過ごす場、新たな魅力に出会う場として、「松の湯交流館」で思い思いの時間を楽しんでみませんか?
中庭には、津軽地方以外ではなかなか見られない「大石武学流庭園」が広がっていて、シンプルで力強い庭園を眺めながらのんびりできます。
男性・女性トイレのほかに、多目的トイレやおむつ交換台、授乳室も完備されているので安心です。
荷物をロッカーに預けてしまえば、手荷物を気にせず休憩したりワークショップに参加できますよ。