新津駅の営業は明治時代から。日本各地に鉄道路線が開通するなかで、現在の信越本線や磐越西線、羽越本線の交わる拠点駅となっていきました。やがて、新津には多くの鉄道関係の施設が置かれ、最盛期には「新津で働く人の4人に1人が鉄道関係者」ともいわれました。「鉄道のまち新津」として栄えていたことを象徴するエピソードです。
新津鉄道資料館は、当時新津駅の南西に建てられていた旧新潟鉄道病院新津分室の建物を利用して1983年にオープンしました。その後、1998年に旧鉄道学園の跡地である現在の場所に移転。2014年のリニューアルオープンで、さらに展示内容が充実しました。今では、休日には多くのファミリーや鉄道愛好家が訪れる人気スポットとなっています。
新津鉄道資料館には2ヶ所の屋外車両展示コーナーがあり、200系新幹線の先頭車両や蒸気機関車をはじめ、7つの車両が展示されています。
まるい「だんご鼻」のフォルムで人気を集めた200系新幹線は、東北新幹線・上越新幹線でデビュー。1982年から2013年まで、約30年にわたって多くの人々を運んできました。その隣に展示されているのは「シゴナナ」「貴婦人」の愛称で親しまれたC57形蒸気機関車。C57は同形機(現・SLばんえつ物語牽引機)が新津第一小学校に長年保存されていたこともあり、新津の人々にとっては思い出深い機関車なんです。
電車好きのお子さんたちがよろこぶのが、2階建て車両のE4系新幹線の先頭車両です。実はこの型の新幹線、2021年10月1日に定期運行ラストランを迎えました。現役で走っている姿を見ることはできなくなりましたが、ここではその車両をいつでも間近に見ることができます。
鉄道模型のジオラマコーナーがあるのは2階のファミリーエリアで、新津の風景を再現したジオラマを1/80サイズの精巧につくられた鉄道模型が走ります。巨大なジオラマの周りにはイスも置かれているので、ゆっくり見学したい方は座ってくつろいでいってくださいね。
キッズスペースもあり(現在は新型コロナウイルス感染症予防のため休止中)、小さなお子さんも安心して遊ぶことができます。
鉄道に関する資料や実際に使われていた道具が見られるコーナーもあり、テーマごとに分けて展示されている道具の数々から、楽しく鉄道について学ぶことができます。「鉄道の技術と新潟・新津ゾーン」では、ディーゼル機関車や電車のモーターがいくつも並び、その大きさに驚かされます。一つ一つ説明しているパネルが付いているので、鉄道車両が動く仕組みが詳しく理解できます。また、同じコーナーにある電車運転体験シミュレータコーナーは、お子さんたちにも人気のスペースです。
鉄道だけでなく、新津と鉄道の歴史に関する展示ブースもあって、実際に着られていた制服や、新津駅で掲示していた時刻表や看板などを見ることができます。鉄道ファンにとってはたまらないものがたくさん。もちろん、鉄道好きでなくてもめずらしいものばかりで、夢中になってしまいます。
さらに、4月~10月の土日祝日には、D51形蒸気機関車を1/5サイズにしたミニSL「にいつきてきち号」の運行があり、1人1回100円で乗車体験ができます(未就学児は無料ですが、大人の付き添いが必要です。雨天などの場合は中止)。こちらもぜひ楽しんでくださいね。
館内には授乳室があるので、お子さん連れの方も一緒に安心して利用できます。
館内にある売店では、鉄道に関連したタオルや文房具などが販売されています。また、2階の資料館オリジナルデザインの自動販売機でジュースも買えます。
資料館の近くにある商店街では、機関車の動輪や踏切の警報機が展示されています。また、商店街のお店のシャッターには、電車の絵が描かれていて、歩くだけで楽しい気分に。
電話番号 0250-24-5700
営業時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
定休日 火曜日(祝日の場合は翌日が休館)、年末年始
駐車場 あり(無料100台)